昨日、C級1組順位戦で堀口一史座七段-都成竜馬五段の対局があり、54手までで後手の都成竜馬五段が勝ちました。

堀口一史座七段―都成竜馬五段

54手目 △7六銀成

54手は珍しい短手数での決着なんですが、気になるのは双方の消費時間。
順位戦は各6時間の持ち時間があるのに、堀口七段は22分、都成五段は54分しか使っていません。
投了図は素人将棋っぽい感じです。(大変失礼)



実は堀口七段は前回(6/7)の対局でも48手で敗れ、5時間の持ち時間のうち10分しか使っていませんでした。熱心な将棋ファンには知られていたようなんですが、堀口七段は何らかの病気を抱えているようです。僕は前回の対局が将棋連盟のアプリに中継されたことで初めて異変に気付きました。

堀口七段はかなりの強豪。
デビューからの成績は下記のとおりです。

1996年 36 戦 24 勝 12 敗 (0.667)
1997年 44 戦 31 勝 13 敗 (0.705) ※竜王戦5組へ昇級
1998年 38 戦 23 勝 15 敗 (0.605) ※NHK杯戦準優勝(優勝は羽生善治)
1999年 62 戦 47 勝 15 敗 (0.758) ※順位戦C級1組へ昇級、新人王戦準優勝(優勝は藤井猛)、五段昇段
2000年 49 戦 32 勝 17 敗 (0.653) ※銀河戦準優勝(優勝は羽生善治)、竜王戦4組へ昇級
2001年 42 戦 24 勝 18 敗 (0.571)
2002年 31 戦 22 勝  9 敗 (0.710) ※朝日オープン優勝、順位戦B級1組へ昇級、六段昇段
2003年 42 戦 23 勝 19 敗 (0.548) ※順位戦B級1組へ昇級
2004年 39 戦 23 勝 16 敗 (0.590) ※七段昇段
2005年 30 戦 11 勝 19 敗 (0.367) ※竜王戦5組へ降級
2006年 36 戦 21 勝 15 敗 (0.583) 
2007年 37 戦 19 勝 18 敗 (0.514) ※竜王戦4組へ昇級
2008年 29 戦 13 勝 16 敗 (0.448) 
2009年 32 戦 10 勝 22 敗 (0.312) ※順位戦B級2組へ降級
2010年 28 戦 12 勝 16 敗 (0.429) 
2011年 24 戦 11 勝 13 敗 (0.458) 
2012年 30 戦 13 勝 17 敗 (0.433)
2013年 17 戦  2 勝 15 敗 (0.118)
 ※休場、C級1組へ降級
2014年 27 戦 11 勝 16 敗 (0.407)
2015年 28 戦 11 勝 17 敗 (0.393)
2016年 27 戦 11 勝 16 敗 (0.407)
2017年 23 戦  5 勝 18 敗 (0.217)
2018年  6 戦  1 勝  5 敗 (0.167)


デビュー当時は間違いなく若手棋士の有望株でした。2002年までの勝率も平均で7割近くあります。対局数が少ない若手を除き、生涯勝率で7割を超える棋士は羽生竜王だけです。
2002年には朝日杯将棋オープン(昨年藤井七段が優勝した大会)の前身である「朝日オープン」の初代覇者となります。当時は準タイトル戦という扱いだったものの、竜王戦に次ぐ高額の優勝賞金(2,000万!)だった棋戦です。

2003年には鬼の棲家といわれるB級1組へ昇級。現役の棋士は150名超といった所ですが、B級1組まで登れる棋士は半分もいません

僕のイメージでは堀口七段はB級1組にいた強い棋士という印象でしたが、実際にB級1組には6年間も在籍していました。

2013年に体調を崩し、公式戦を休場。wikipediaによると同年10月には病気(病名は公表されず)療養のため来期順位戦の欠場を一度は発表。しかしながら2014年6月から公式戦復帰を果たしました。

2014年には11勝を挙げるものの成績は徐々に下降。2017年は勝率が3割を切ってしまいました。

気になるのは将棋に負けていることよりもその内容。昔は5時間24分の記録的な大長考をしたことで話題となった堀口七段ですが、最近の対局は無気力なように見えます。村山聖さんも体調が悪い時は長時間の対局が出来なくなっていましたが、勝ちたい気持ちが伝わる棋譜でした。

堀口七段の病気は公表されていないようですので、肉体的なものか精神的なものかは定かではありません。
ただ、精神的なものであるならば無理はしないでほしいです。

最近、先崎学九段が「うつ病九段 - プロ棋士が将棋を失くした一年間」という本を出版されました。
僕からすると先崎九段はA級1組に在籍してたくらい将棋が強いことはもちろん、将棋以外にも多彩な才能を発揮されていた方だったので、うつ病とは最も無縁の棋士だと思っていました。人の苦労というのは計り知れないものです。

もちろん、僕も他人事ではありません。30代後半は何時どんな病気になるかわかりません。特に精神的な病は怖いです。僕は人間はそんなに強い生き物ではないと思ってます。
特に30代になってからは自分の生き方とか信念が変えられなくなってくるので、自分を否定される事に耐えられなくなっているというか・・
そういう所からポキッと折れてしまう人が多いような気がしていますし、自分にもその傾向がある気がします。

とりあえず元気なうちは楽しく生きていこうと思います。

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