箱根駅伝往路が終わった興奮も冷めやらぬ中ですが、往路で感じたことと、復路の区間賞予想と展開を考えてみたいと思います。

全ての箱根ファンが感じている事かも知れませんが、優勝争いが混戦になったことで、復路は例年以上に面白くなりそうです。

まずは往路区間毎の感想です。

1区・・・当日変更で各校のエースが揃いましたが、東洋大:西山が復活の走りで区間賞を獲得しました。西山の走りが東洋大学に勢いをつけて往路優勝につながったと思います。区間16位までが1時間4分を切るハイレベルな戦いで上位の選手はほとんど力を出し切っていると思いますが、早稲田大学のルーキー中谷の区間4位と國學院大學のルーキー藤木の10位は特に素晴らしかったです。藤木の走りが國學院大學の往路3位を手繰り寄せたと思います。


2区・・・モグス選手の区間記録を狙うと公言していた日本大:ワンヴィが素晴らしい走りでした。モグス選手の記録はさすがに無理だろうと思っていましたが、区間記録にあと14秒に迫りました。また、順天堂大学:塩尻は過去2区で結果を出せていませんでしたが、順天堂大学の先輩:三代選手の日本人歴代1位の記録(1.06.46)を更新しました。三代選手の記録を日本人が超えたのはなんと20年ぶりです。トップ争いの国士館大:R・ヴィンセント、東洋大:山本、中央大:堀尾の争いも見ごたえがありました。競り勝ったR・ヴィンセントは途中でペースを落としてラストにペースを上げる留学生らしからぬクレバーな走りでした。全体的に記録が出やすいコンディションだったのか、上位陣はあまり差がつかなかったですね。1時間6分台で走れば全員ごぼう抜きみたいなイメージでしたが、全体のレベルが高かったです。


3区・・・ここは青山学院大:森田の走りに尽きると思います。練習不足で不安も囁かれていましたが、エースの走りを見せて、区間新記録まで出してしまいました。1万m持ちタイムでは区間2位の明治大学:阿部の方が上なんですが、タイムだけでは図れない強さをもった選手です。帝京大学のルーキー遠藤と故障明けだった東洋大学:吉川も素晴らしい走りだったと思います。


4区・・・東洋大学のエース相澤が区間新記録の走りでした。インタビューでも言っていましたが、第75回大会で
駒澤大学の名ランナー藤田敦史選手が記録した1時間00分56秒も上回りました。2区山本、4区相澤は逆を予想していましたが、素晴らしい采配だったと思います。当日変更でエントリーされた東海大:舘澤と帝京大:横井が区間2位、3位の好記録でした。東海大は爆発した選手はいませんでしたが、全員がレベルの高い走りを見せました。青山学院大:岩見は個人的にも期待が大きかったのですが区間15位でした。三大駅伝初出場でしかも優勝を争うチームなので、プレッシャーは相当なものだったと思います。この経験を活かしてさらに強くなると思います。


5区・・・逃げる東洋に追いかける青山、東海、駒澤という見る方にとっては最高に面白い展開でした。区間賞は 國學院大學のエース浦野が獲得しました。1年時は6区17位、2年時は1区2位に入り今回は5区にエントリーされ期待に応えました。青山学院大:森田、東洋大:相澤そして浦野と今年の箱根はエースの走りが印象に残りました。
 5区に実績がある法政大:青木(区間3位)、順天堂大:山田(区間4位)に5区に初挑戦の東海大:西田(区間2位)、駒澤大:伊東(区間5位)が負けない走りを見せました。逃げた東洋大:田中(区間8位)も前回の記録を1分以上縮めて頑張りました。1区でアクシデントがあった大東文化大:佐藤(区間7位)、なんとか箱根に間に合った中央学院大:高砂(区間9位)も区間上位は見事だと思います。
 青山学院大:竹石(区間13位)は予想外の苦しい走りになりました。しかし、最後の下りで巻き返した精神力は並み大抵ではありません。明日の逆転優勝は相当難しいとは思いますが、竹石のラストスパートを見た時にまだ青学優勝の可能性はあるなと思いました。


復路の(現時点での)区間賞候補は以下のとおりです。

6区(20.8㎞)
大学氏名1万mPBハーフPB
青山学院大学小野田 勇次(4)28.57.301.03.42
東海大学中島 怜利(3)29.15.381.02.28
東洋大学今西 駿介(3)29.17.371.03.42
帝京大学島貫 温太(3)28.30.521.03.53
拓殖大学硴野 魁星(4)28.55.301.05.55
区間記録:58分01秒 秋山清仁(4)【日本体育大/2017年】

6区区間賞の最有力候補はやはり青山学院大学の小野田でしょう。4年連続6区を走る山登りのスペシャリストで区間2位、2位、1位と外したことがありません。目標はおそらく区間新記録となる58分切りだと思います。

東海大学の中島は前回58分36秒で区間2位でした。出雲駅伝は3区12位でしたが、11月の上尾シティハーフでハーフの自己ベストを更新しており、絶好調と見ています。中島も58分切りを狙ってくるのではないでしょうか。

東洋大学の今西は前回も6区を走り、青学:小野田に対して「人間じゃねえ」という名セリフを残しました。しかし、今期の今西は出雲駅伝5区1位、全日本大学駅伝3区4位と力を上げています。今年は小野田に近づけるのではないかと見ています。

6区未経験者で一番楽しみなのは、帝京大学の島貫です。出雲駅伝は6区11位に沈みましたが、11月に1万m28.30.52の帝京大記録を叩き出し驚きました。1万mのタイムでは6区出場選手でNo1です。このスピードが全面に活かせる区間だと思います。

拓殖大学の硴野は前回6区7位でしたが、今期は28分台ランナーに成長しています。出雲駅伝も2区3位と好走しており、区間上位は間違いない選手です。

当日変更で中央大学:船津、神奈川大学:荻野、明治大学:前田など力のある選手がエントリーされました。


7区(21.3㎞)
大学氏名1万mPBハーフPB
青山学院大学林 奎介(4)28.40.111.03.29
東海大学阪口 竜平(3)

1.02.32
東洋大学小笹 椋(4)29.01.061.04.14
駒澤大学小島 海斗(2)29.39.911.02.41
帝京大学岩佐 壱誠(3)

1.03.19
区間記録:1時間02分16秒 林 奎介(3)【青山学院大/2018年】

かつては繋ぎの区間と言われていましたが、前回は青山学院大:林が区間新記録を樹立する走りで総合優勝をほぼ決めてしまいました。往路で青山学院大に先行し、優勝を狙う東洋大、東海大、駒澤大もここで青山に詰められると焦るハズです。各校とも林に対抗できる選手を配置しており、優勝争いを左右する重要な区間になりそうです。

その林が今回も区間賞候補の最有力だと思います。今期は1万mの自己ベストも大幅に更新し、前回以上の記録を期待しても良さそうです。

東海大学の阪口は前回は2区を走って区間7位でした。今期は故障などもあって、出雲駅伝、全日本大学駅伝を欠場していますが、上尾シティハーフでは1時間2分台を記録しており、コンディションは問題ないと思います。スピードは青学:林以上の力があると思います。

東洋大学の小笹は前回10区区間賞を獲得しています。今期は出雲駅伝(3区3位)、全日本大学駅伝(5区3位)と安定した成績です。おそらくトップで襷をもらうと思うので、区間賞を狙うというよりは、差を詰められないような堅実な走りをしてくるかも知れません。

僕のイチオシは駒澤大学の小島です。9月の5,000mの走りを(13.52.00)見てからずっと期待していました。上尾シティハーフでハーフマラソンでも結果を出して、満を持しての駅伝デビューです。スピードは十分なので、爆走を期待したいですね。

帝京大学の岩佐は1年時から箱根駅伝に出場するなど駅伝経験が豊富です。7区は1年生の時に走っており(区間8位)その時以上の記録を期待できると見ています。

当日変更では城西大学:雲井がエントリーされました。ハーフの力はあるので、どこまでやれるか楽しみな選手です。

8区(21.4㎞)
大学氏名1万mPBハーフPB
駒澤大学小原 拓未(2)29.18.271.02.54
東海大学松尾 淳之介(3)28.50.941.02.17
青山学院大学山田 滉介(4)29.21.741.03.45
帝京大学鳥飼 悠生(2)29.45.581.03.26
城西大学峐下 拓斗(4)29.18.471.05.16
区間記録:1時間04分54秒 古田 哲弘(4)【山梨学院大/1997年】

一応考えてみたのですが、8区の区間賞予想が一番難しかったです。上に紹介した選手にも当日変更がありそうですので、明日を楽しみにします(笑)。

8区の注目は21年間破られていない区間記録です。青山学院大:下田が3年連続挑戦しても更新できませんでした。古田選手が区間記録を出した時は強い追い風も味方をしていたので、当日のコンディションも要チェックです。

当日変更で駒澤大学:伊勢、東海大学:小松、青山学院大学:飯田、城西大学:大石、東洋大学:鈴木、明治大学:角出、城西大学:大石などがエントリーされました。力がある選手ばかりなので、区間賞争いは一気に激しくなりました。

9区(23.1㎞)
大学氏名1万mPBハーフPB
青山学院大学𠮷田 圭太(2)28.27.401.04.31
東洋大学中村 拳梧(3)29.21.961.03.17
駒澤大学堀合 大輔(4)29.10.531.03.17
帝京大学小森 稜太(3)29.49.401.02.34
順天堂大学吉岡 幸輝(4)29.14.02 1.03.32
区間記録:1時間08分01秒 篠藤 淳(4)【中央学院大/2008年】

青山学院大学の吉田は11月に1万mの自己ベストを更新し、エントリーメンバーNo1の持ちタイムです。全日本大学駅伝でも6区区間賞を獲得しており、ハーフ以上の距離に問題無ければ、区間賞の最有力候補です。

東洋大学の中村は難コースの世田谷ハーフマラソンで1時間3分台を記録しています。スタミナに不安はありませんので、レースのコンディションが厳しくなる方が優位になるかも知れません。

駒澤大学の堀合は前回の9区で区間2位と好走しています。安定感は青山:吉田、東洋:中村より上で駅伝経験の豊富さもあります。主将の走りを見せてくれると思います。

爆発力では帝京大学の小森に期待したです。11月の上尾シティハーフで1時間2分台を出して、ハーフの持ちタイムでは出場選手で1番です。

順天堂大学の吉岡は箱根予選会で個人34位に入っています。全日本大学駅伝は欠場していますが、楽しみな選手です。

当日変更で明治大学:村上、東海大学:湊谷、法政大学:大畑が入りました。区間賞争いに加わってきそうです。

10区(23.0㎞)
大学氏名1万mPBハーフPB
帝京大学星 岳(2)29.12.091.02.20
東海大学郡司 陽大(3)29.05.281.03.23
青山学院大学吉田 祐也(3)29.17.481.03.55
駒澤大学下 史典(4)28.56.241.02.36
明治大学坂口 裕之(4)28.35.471.03.31
区間記録:1時間08分59秒 松瀬元太(4)【法政大/2007年】

帝京大の星は11月の上尾シティハーフを1時間2分20秒と爆走しています。全日本大学駅伝は外れていますが、非常にもったいなかったと思います。箱根駅伝は初出場ですが、いきないの区間賞を期待します。

東海大学の郡司は出雲駅伝(3区3位)、全日本大学駅伝(6区2位)と好走していて安定感抜群です。5千m13分台のスピードもあり、平坦コースも向いていると思います。

青山学院大学の吉田は全日本大学駅伝5区で区間賞を獲得。日本インカレ1万mでも3位に入っており、スピードは十分です。

駒澤大学の下はコンディションが良ければ間違いなく最有力の区間賞候補ですが、直近のレースを見る限りどうかな~?という感じはします。1万mの自己ベストはエントリーメンバー唯一の28分台です。

明治大学の坂口もコンディションは不安ですが、11月の上尾シティハーフを1時間4分台で走っています。1万mのベストはエントリー選手でNo1で、11月よりも調子は上がっているはずなので、シード争いを制する切り札になるかも知れません。

当日変更で青山学院大学:鈴木、日本体育大学:中川、城西大学:大里などがエントリーされました。鈴木は区間賞候補の最有力かなと思います。

最後に大学別の復路予想です。

 復路のチーム力は青山学院大、東海大、駒澤大の順番かな~と思っていて、東洋大は少し落ちると見ています。往路優勝は見事でしたが、東海大と1分14秒差、青山と5分30秒差はセーフティリードではありません。補欠に期待のルーキー鈴木が残っていますが、どこに配置するでしょうか?8区の可能性が高いかな~とは思っています。

 東海大学はエースの關、4年生湊谷、3年生小松が残っており、6区中島、7区阪口は強力です。8区以降の配置は読みにくいですが關の状態が良ければ8区か9区に入って逆転を狙うのではないかと思います。ただ普通だったら往路を走ってますよね。。とはいえ、關が使えなかったとしても東海大学が一番有利に思えてきました

 青山学院大は東洋大との差も厳しいですが、東海大との4分16秒差も厳しいと思います。ただ、逆転の可能性も0ではないでしょう。6区小野田、7区林は確実にタイムを詰めれる選手ですし、3年生鈴木も入ってくれば上位との差は確実に詰めるでしょう。4連覇中にはなかった苦しい展開ですが、王者の底力を見せられるでしょうか

 駒澤大も優勝を狙える位置につけており、7区、8区の2年生コンビも面白いと思っています。鍵はとにかく6区でしょう。課題だった5区もクリアしましたし、6区中村大成も強い選手なので期待しています。補欠に残っている4年生伊勢は下選手の状態次第ですが、10区に入る可能性が高い気がします。

 往路大健闘3位の國學院大學は復路も箱根予選会で上位に入った選手を残しています。さすがに上位4校には劣ると思いますが、復路も盛り上げてくれそうです。8~10区は当日変更がありそうで、どう選手を配置してくるかも楽しみです。

 4強に次ぐ戦力と見ていた帝京大学は往路9位に終わりましたが、復路は強力なメンバーが残っています。さすがに優勝は厳しいでしょうが、まずは6区島貫の走りから注目ですね。総合5位以内に入る可能性は十分あると見ています。


明日で1年で一番の楽しみが終わってしまうので(笑)寂しいですね


箱根駅伝が終わってもを楽しみたい方へ。
ベースボールマガジン社
2019-01-09

箱根駅伝に触発されてランニングを始める方に一番おススメするのは時計です。毎日の記録を見ると、モチベーション上がります。



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